「東京2020」が変な日本語だという話

どう読みますか?

東京2020」。文字で書くと何も間違いではないのですが、例によって「音声」にする=声に出すとおかしなことになるのです。皆さん気づいていましたか?

では早速音にしてみましょう。でもブログですからカタカナで書きますね。

トーキョー ニーゼロニーゼロ

皆さん間違いなくこう読みますよね。

トーキョー は問題ありません。問題はニーゼロニーゼロです。

ニゼロニゼロでないのは言いやすさであるとか音の並びなどの影響と考えられるので、今回は問題にしません。

では何が問題かというと…

カウントダウン 3,2,1,0!

ロケットの打ち上げなどで知られるカウントダウン。新年を迎えるときも大勢で声を合わせますよね。

「3,2,1,0!」 何と読みますか?

Aさん「さん、にー、いち、ぜろ!」

Bさん「スリー、ツー、ワン、ゼロ!」

Aさんは日本語、Bさんは英語でカウントダウンです。

あれ?ゼロだけ一緒だぞ?おかしいな。

英語と日本語の混同

「0」は zero という英語です。

だから日本語のカウントダウンは「0」だけ英語になっちゃってるんです。

ゼロが英語だって忘れている人結構多いんじゃないでしょうか?

じゃあ日本語で「0」はなんて言うのか?

 

答えは「れい」です。

本来は「れい」なのに「ゼロ」になっていたんですね。

英語と日本語が混同しているのです。

だから本来は!

話を元に戻しましょう。東京2020。

「に」は日本語ですから、日本語読みをすると「にーれいにーれい」ということになるのです。

これが本来の正しい日本語です。

それが「ニーゼロニーゼロ」ですから 日本語+英語+日本語+英語 となっちゃっています。

「東京2020」は日本語としては誤った読みになっているということをおわかりいただけたでしょうか?

2021年に延びても

2020年から2021年に延期になりましたが、「東京2020」のキャッチフレーズは変わらないそうです。

読み方を聞くたびに違和感を持ってしまうのは私だけかもしれませんね。

 

 

 

 

 

小学1年生の国語がむずかしい?2

音とは違う文字にしなくてはならない

今回も発音と表記のずれについてです。

ボクワ センセイワ の 「ワ」

音は「」なのに文字は「」と書かなければいけないですよね。=ぼくは 先生は

アナタオ トモダチオ の 「オ」

音は「」なのに文字は「」と書かなければいけません。=あなたを 友達を

助詞なんて言葉は知らないのに、「わ」と「は」、「お」と「を」を使い分けなければいけない。

今振り返っても小学1年生でよくあんなことができたと思います。

あいさつの言葉もむずかしい

朝のあいさつ「おはよう」はいいのですが

昼と夜が問題です。

昼のあいさつ「コンニチワ」。

これを文字にすると「こんにち」ではなく「こんにち」。

夜のあいさつ「コンバンワ」。

これも文字にすると「こんばん」ではなく「こんばん」なのです。

これについては大人になっても間違って使っている人もいるようです。

なんでではなくてなのか。

これは「今日(こんにち)はいいお天気ですね」

「今日(こんにち)はおめでとうございます」

などとなっていたものを、初めの「今日は」だけをあいさつの言葉に省略して用いたからのようです。

今日(こんにち)は~ 今晩(こんばん)は~ と本当は続きがあるはずだったので

助詞の「は」ということなのですね。

これについて私は、小学校で「こんにち」ではなく「こんにち」だよとしっかり習った記憶がありませんが、みなさんどうですか?

柔軟な頭だから対応できた?

前回の「長音」もむずかしかったですよね。

小学1年生の国語がむずかしい?

私は文字を音にするということをやってきたので、普段疑問にも思わないことをあらためて考えることになりました。

だから小学生がこれらのことをきっちり正解していたらほめてあげてください。

もし間違っていても、むずかしいことをやっているのだからと気持ちを分かってあげてください。

それにしてもみんなよくできたよね。

もしいまだにSNSで「こんにちわ」なんて書いている人がいたら直しましょうね。

 

 

小学1年生の国語がむずかしい?

皆さんは小学1年生の国語って一番簡単って思ってますよね。

私は言葉を生業にしてきましたので、実は小学1年生の国語が結構むずかしいってことを発見してしまったのです。でもその事実はほとんど知らていません。

何がむずかしいかというと

発音と表記の違いがむずかしいんです!

「お父さん」をひらがなで書くと?

「お父さん」をひらがなで書くと「おとうさん」ですよね。

でも子供たちは音で言葉を覚えていますから、ここで迷うわけです。

実際の発音は

オトーサン

ですよね。

でも 「おとーさん」 とは書きません。

ではどう書くか。子供たちはきっと次の2つを思い浮かべます。

おとおさん と おとうさん

困っちゃいますね。でも

「おとうさん」

って書かないと✖なんです。

でも発音は

オトーサン

だからややこしいですよね。

「先生」をひらがなで書くと

子供たちがよく使う言葉が「先生」ですよね。

発音は

センセー

です。

音から文字にすると

せんせえ か せんせい

ですが、

「せんせい」

って書かないといけないのです。みんなできるかな。

伸ばす音「長音」はむずかしいのだ!

王様 は おうさま (オーサマ)

狼  は おおかみ (オーカミ)

など、伸ばす音「長音」(チョーオン)は、言葉の成り立ちによって表記をそれぞれ覚えなければならないのです。

そんなむずかしいことを小学1年生は覚えていかなければならないのです。

学校(ガッコー)って がっこお? がっこう?

面倒くさいところだねえ。