今後の少子高齢化は、医療の発展によってますます進んでしまうでしょう。日本の年金はこのままでは崩壊が目に見えています。
その解決方法を「インフレ不可避の世界」という著書で澤上篤人氏が提示していて、大いに共感しましたので紹介します。
今は個人からの納付によって成り立っている年金。それなりの金額であり、将来期待したほどの年金がもらえる保証もないとなると、未納の人も多くなってしまいます。
そこで導入するのが「年金税」です。
年金の集金をやめてしまい、消費税を15%から20%にあげる。その上がった分を年金の給付にあて、月額20万円から25万円を65歳以上全員に支給するのです。
国の年金業務も大幅に削減となり経費が浮きます。また年金の運用もやめてしまうので、株価暴落などで資金がショートするリスクもなくなります。
私はもともと、年金に国民年金や厚生年金など様々な制度があること自体不公平だと思ってきました。それが公平になることも素晴らしいと思います。
そして老後の心配が減ることで消費も喚起され、消費税がさらに納付されることが期待できるのです。
かつて私が北欧の国デンマークを訪ねた時、消費税25%に驚いたのを思い出しました。今から20年ぐらい前のことです。デンマークでは高齢者の生活は保障されています。だから安心して年をとれるのです。
高福祉の北欧諸国は日本の目指すべき理想だと思います。高い消費税はそのための費用なのです。
もしかしたら一般庶民は、消費税が20%になったとしてもいままでの年金の納付額より少ないかもしれません。高級車やタワーマンションを買うリッチな人たちがたくさん払ってくれるのですから。
この考え方はNHKの受信料にも応用すべきです。受信料も消費税で賄えば、集金業務はなくなるし不公平もなくなるのです。
ただ一つ懸念があるとすれば、年金をもらう高齢者も20%の消費税を払わなければならず、生活費がかかってしまうという点ですね。